
研究開発5課題
本プロジェクトは、先端的な情報科学技術の研究成果を、教育、文化・芸術の分野に利活用して、デジタル・アーカイブ化を促進することを目的としています。各研究開発課題等においては、以下に示すような技術課題に取り組み、その結果様々な利活用に応用することを目指しています。
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(技術課題の概要)
これまでに開発した、大仏等の3次元デジタル化および人間の動作を立体映像として記録する3次元ビデオ技術を基に、大型有形・無形文化財の
(1)cm以下の3次元形状計測精度
(2)テラバイト級大規模データの同時処理
(3)処理速度向上・ビデオレートに近い処理
(4)表面色・模様の高精度再現
(5)リアルタイム人物追跡による高解像度映像の撮影・撮影可能範囲の拡大
(6)高効率符号化・多機能な編集・大規模データの表示機能
等を実現します。
(利活用)
本研究で開発されるソフトウェアを用いることによって、京都・奈良地域における豊富かつ多様な大型有形・無形文化財のデジタル・アーカイブ化およびそれらの観光・教育・芸術分野での活用が可能となります。また、立体映像放送の実現へ技術的に寄与することも期待されます。
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(技術課題の概要)
40台のカメラ映像から舞踊者の動的な3次元モデルを生成・表示する技術とそのモデルの情報圧縮技術、および多視点ハイビジョン映像生成技術を開発します。3次元モデルや多視点ハイビジョン映像などを蓄積、管理する技術、及びシーン記述手法を適用して様々な3次元映像コンテンツを統合的に表示端末上に表現する技術を開発することにより、効率的な蓄積と豊かな表現力を有する3次元映像アーカイブを実現します。
(利活用)
NHKがユネスコと共同で進める「世界遺産デジタル・アーカイブ化事業」と連携することにより伝統芸能などの無形文化財の3次元映像アーカイブを構築し、3次元映像技術のショーケースとして海外で公開展示や、3次元映像圧縮技術の標準化や3次元映像生成技術の放送番組応用による利活用が期待されます。
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(技術課題の概要)
ユビキタス情報環境下において、教員・学生が利用する端末・環境・様態などの利用者状況を獲得・統合・解析し、また、利用者状況に適応して教材等を処理・提示することが可能な、高等教育機関における教育・学習基盤ソフトウェアとしての次世代コース管理システムを開発します。そして、語学教育を中心とした実際の教育現場での実証実験により、教育現場の多彩なニーズに本システムが対応できることを示します。
(利活用)
本研究開発は、教育現場のニーズ、学生の学習環境や使用端末等に応じてコンテンツ等を最適化し、電子教材を最適な形で配信・提示するソフトウェア開発等を行います。成果物のソフトウェアのソースコードを無償配布し、教育研究機関や企業による事業化が期待されます。
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(技術課題の概要)
テキスト、画像、映像、音声など、異なるメディアのWeb 情報を横断的かつ網羅的に検索し、個々の情報の信用度や意味情報にもとづいて、これらを自動的に集約・統合するための基盤的ソフトウェアを開発するとともに、このソフトウェアの教育応用を図ります。具体的には、異メディアWeb 情報のクロスメディア検索エンジン、意味的・感性的連想サーチエンジン、セマンティックWebによる統合エンジン、文化財コンテンツ統合のためのメタデータ構造の確立、および、これらの、教育応用のためのソフトウェアを開発します。
(利活用)
本研究開発は、検索のための質問を各メディア毎の検索エンジンに合わせて、最適な形に変形するための新しい検索エンジWeb ンを開発し、これにより、放送映像アーカイブや一般の情報などを、目的に応じて横断的に検索・収集することによるラーニングへの活用や、応用ソフトウェアを開発します。またeビジネスへの応用も期待されます。
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(技術課題の概要)
「連想の情報学」の体系化を目指して、情報空間に奥行きと安心感を与える連想的情報アクセス技術を確立します。異なる目的で作成された複数の情報源をユーザの意図に合わせてその場で有機的に結合します。また、画像・映像・三次元物体情報などの体験情報を、テキストとも絡めて連想可能とすることにより、学習者の実体験に根ざした主体的な学習を可能にします。研究成果は公開中の情報サービスに適用して実用性を検証します。
(利活用)
本研究開発では、作成目的や意図の異なる多様なデータベースやデジタルアーカイブ同士を、学習者の発想や興味にあわせて、その場で複数の情報源を連想的に結合する技術等を開発します。成果物のソフトウェアは、原則としてオープンソースとし、教育研究機関や企業による事業化が期待されます。
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